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世界史が好きになる ~代々木ゼミナール 山村良橘先生~

Contents 目次

世界史をマスターする~代々木ゼミナール 山村良橘先生~

いまも手元に残るゼミでの講義テキスト

先生の講義は、週190分の「世界史ゼミ(前・後編)」と

夏期講習で受けた「世界現代史ゼミ」と「世界文化史ゼミ」だった。

世界史ゼミテキストの「はしがき」には、

先生の講義の特長が述べられている。

1.このテキストでは世界史を地域史的・テーマ史的・各国史的に再構成して、縦割学習の便をはかった。

2.このテキストは世界史の基本知識の体系的整理を試みたものであるとともに、入試頻度を十分に考慮してまとめたものである。

3.正式な知識を体得するために、問題演習の利点をとりいれ、多くの空欄を設けた。従って解答はそのまま重要用語集・重要年代集になっている。

4.テキストの内容は、諸君の予習量と講義時間の制約とを考慮して精選し、また文化史は大部分割愛した。

以下は割愛するが、山村先生の自信に満ち足りたテキスト紹介とあらためて思う。

山村先生の「実力養成十原則」

ここに書かれている通り、体系的にまとめられていて、ユーモアに満ちた講義に引き寄せられながら、効率的に受験で求められる知識は網羅できていった。

その解答集のはじめに「実力養成十原則」がある。

1. 自力で予習すること

2. 空欄に直接記入しないこと

3. テキストを反復熟読すること

4. 歴史用語は書いて覚えること

5. 年代記憶を怠らないこと

6. 年表・地図・事典を参照すること

7. 教科書(参考書)を反復熟読すること

8. 問題演習をすること

9. 文字を正確に書くこと

10.広く読書をすること

そして最後に

「記憶なければ理解なし、理解なければ記憶なし」の言葉でしめている。

年代の記憶は、講義の中でも用いられていたダジャレで覚える言葉や年代をまとめた参考書「代々木ゼミ方式 世界史年代記憶法」 によって丸暗記の苦労からだいぶ助けられた。

 

ここにある10の原則は、先生を信奉できたことで、素直にその教えを守って取り組めたと思う。

世界史教職の魅力の原点に

それを確信に変えたのは、夏期講習での「世界文化史」で、奥深く広い教養に感銘を受けた。

この時の感動は、大学に入ってから教職免許の履修にも活かされた。

私は中学時代の歴史のH先生、高校時代の世界史のN先生と歴史の先生に恵まれていた。

そして山村先生との出会いによって、世界史がさらに好きになった。
高校の教育実習で世界史を教えたいと願い、史実とともに文化的な背景を加えて生徒たちに世界史の魅力を共有したいという思いにつながっていた。

特に先生の講義中に伝わってくる歴史が織りなすパッションは、どこかシンフォニーを指揮する感覚にも似て、情感の琴線を響かせてくる。

この感覚をもっと多くの生徒たちにも伝えられたらと願う気持ちが芽生えていた。

あいにくその後一般企業に就職し、教職に就くことはなかった。

しかし企業戦士となって世界の街を訪ねたときに、山村先生に教えていただいた世界史、世界文化史の知識は決して受験にとどまらず、自身の血の一部であり続けた。

そして今でも、いつか時間を惜しむことなく、先生に教えていただいた歴史の舞台を巡ってみたいという思いに駆られる。

先生からいただいた薫陶には、あらためて感謝の気持ちでいっぱいになる。

コメント

  1. ou9zpd

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