ミュージカルソングへの誘い~No.30 Stars

ミュージカルソングへの誘い~No.30 Stars

作詞 ハーバート・クレッツマー(英語版) & アラン・ブーブリル(仏語版) 

作曲 クロード ミシェル・シェーンベルク

“レ・ミゼラブル”1986

 

ジャヴェール警部は、

2012年版映画のラッセル・クロウも悪くないが、

10周年コンサートに出ているPhilip Quastが

一番好き

厳しい表情を崩さずに

星空を見つめる姿は

男から見ても色っぽく

ほれぼれする

ただ厳しいだけではない

情が歌の中ににじむ

それが許されるのが

彼ならではの存在感なのだと思う

 

これだけ多くの人が見事に歌いきる人気のある曲にあって

自身がどう表現するのか

好きな食べ物を最後に取っておくような心境だったが

はじまってみると

予想通り

ジャヴェールの存在にぶちあたり

言葉を並べただけの歌になっていないかと

自身の生きざまさえも問われそうな

取り組みがいのある曲だった

むろん若い人でもチャレンジしてほしいと思うのだが、

50代まで信念と執念で生きる姿を表現するには

相当な覚悟が必要になるだろう

って、

そこまで考える人もすくないだろうが・・

 

日本語訳:岩谷時子、吉岡治、青井陽治

 

さあ逃げてゆけ

闇の中 息潜め 

生きてゆけ

 

あいつとは

いつの日か 対決する

対決する

 

神の道を 行くのは俺

あいつは炎へと堕ちてゆく

地獄へ悪魔が堕ちたように

 

スター

星たちは

限りなく暗闇を照らすのだ

 

口も利かず

確かな夜を

見張る刑事たちだ

 

空の上で 道を知るのだ

季節ごとに巡るのだ

同じように

 

そして墜ちる時は 炎の中

つまずけば 痛みという代償を

誰でも払うのは この世の決まりだ

 

星よ 主よ

命かけぶちこむぞ 鉄格子

この星に誓う 俺は

ミュージカルソングへの誘い~No.29 I have dreamed

ミュージカルソングへの誘い~No.29 I have dreamed

作曲:リチャード・ロジャーズ

作詞:オスカー・ハマスタイン

“王様と私”1951

シンガポール赴任から戻り、

新たな業務にも慣れ心身ともに落ち着いてきたころ、

ミュージカルクラスに戻った

メンバーも変わらずにいて、

何の抵抗もなく戻れたことは奇跡に近い

復帰初めの曲に選んだのは、

ミュージカルの原点ともいえるオスカー・ハマスタイン

1956年には、デボラ・カーとユル・ブリンナー主演で映画化

そして、ケリー・オハラ、渡辺謙によるリバイバルステージ

長く人気を保っているのは

東洋と西洋という交われない双極にある

永遠のテーマに魅力は尽きないからだろう

 

この曲では、

学者ルンタが奴隷タプティムに駆け落ちの計画を語る

ロマンティックな詞が

リチャード・ロジャーズの情熱的なメロディーに乗り

牧歌的な温かさが伝わってくる

忘れていたものを思いだす

ミュージカルソングの楽しさを思い出させてくれた曲

 

I have dreamed that your arms are lovely,

I have dreamed what a joy you’ll be.

I have dreamed every word you whisper.

When you’re close,

Close to me.

How you look in the glow of evening

I have dreamed and enjoyed the view.

 

In these dreams I’ve loved you so

That by now I think I know

What it’s like to be loved by you,

I will love being loved by you.

 

Alone and awake I’ve looked at the stars,

The same that smile on you;

And time and again I’ve thought all the things

That you were thinking too.

 

I have dreamed that your arms are lovely,

I have dreamed what a joy you’ll be.

I have dreamed every word you whisper.

When you’re close,

Close to me.

How you look in the glow of evening

I have dreamed and enjoyed the view.

 

In these dreams I’ve loved you so

That by now I think I know.

What it’s like to be loved by you

I will love being loved by you.

ミュージカルソングへの誘い~No.27 Why God Why? 神よなぜ? 

ミュージカルソングへの誘い~No.27 Why God Why? 神よなぜ? 

作詞:Richard Maltby Jr., Alain Albert Boublil

作曲:CLAUDE MICHEL SCHONBERG

日本語詞:岩谷時子

Miss Sigon ミス・サイゴン1989

 

ミス・サイゴンの詞はいい

特に和訳は、

岩谷時子さんの秀作だと思う

この曲では、

クリスの本音が語られる

「錆びたベッド」

「安物の香水」

一つ一つの言葉に

病んだ米軍兵士の冷たさが

ダイレクトに伝わってくる

この戦争を醜い色で塗りたくりたい

作者の想いが伝わってくる

 

でも目を背けてはならないのだ

この類の話は、

ベトナム戦争だけではなく

戦後の日本でも

いたるところで

いつの時代にもあった話だからだ

そして戦争で死に向き合った兵士でなければ

ほんとうの虚無はわからないのだろう

 

だからやけに高い音が続いて

息が苦しくなるこの曲には

正直閉口するのだが

うまく歌うのではなく、

この詩にこめられた狂気が

すこしでも込めれれれば

良しとすると割り切るのも

悪くないと思う

 

そしてこの曲を歌う時は、

1978年アカデミー賞作品

「ディア・ハンター」で

クリストファー・ウォーケンが演じた

ニックの狂気が思い出され

もうひとつの悲しみと重なり合う

 

何故、サイゴンは眠らない?

この娘の香り

オレンジ

何故 虚しい晩に

この娘をくれたのか? ベトナム

答えなどないか

問いかけても無駄

 

主よ どうして

今さらここで

俺にくれたのだ

どうして今夜を

錆びたベッドのこの娘

何故だ、俺がここに?

安物の香水で

なぜ胸がたかまる?

ベトナム

とがめはしないが

話が違うぜ

 

主よ どうして

心が燃える

初めて娼婦と

過ごした訳じゃない

今、俺に 救えはしない

想い出を胸に

ベトナムを離れよう

 

国の為に闘ったが

帰国したら白い目で見られた

戻ってきた 再びサイゴン

まだ気楽さ 大使館のドライバー

顔さえ効かせば

暮らしも楽だよ

何も信じない限り

 

主よ

どうして清らかな顔が

想い出を胸に

ベトナムを離れよう