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ミュージカルソングへの誘い ~ No.66 「夜のボート ~ 私だけに」

作詞:ミヒャエル・クンツェ
作曲:シルヴェスター・リーヴァイ
エリザベート” 1992

曲への想い

資格の試験を控えて集中するために2クール休んで臨んだこのクール
エリザベート”からは、「愛と死のロンド」、「最後のダンス」の2曲、
デュエットでの「私が踊るとき」と「パパみたいに」、
そして男性デュオでの「闇が広がる」を加えると、
6曲めの課題曲になる
はじめは、「夜のボート」と「私だけに」のどちらかを選択するつもりでいたのだが、
先生から「夜のボート」の中間を抜いて、繋げて歌うことが提案いただいて、
少し長めの編曲となった。

”エリザベート”は、ここで語るまでもなくロングランが続いている超人気作品だが、
女性パートを男性が歌うのを耳にすることはめずらしくないという点でめずらしい
この2曲のほか、「星から降る金」もその一つだろう
どこか押し殺したように、無理に高音を張り上げることもない
案外、男性も歌いやすい曲だと感じていた

「夜のボート」も「私だけに」もまた、
岡幸二郎さんがアルバムで取り上げている
彼の甘く張りのある歌声には、心底感嘆するばかりで、
自分は何が表現できるだろうと考えたときに、
あのウィーンのシェーンブルグ宮殿で見たどこか冷たい居室空間で
どんな想いでこの詞を歌うのだろうって心馳せることにした
そしてその想いをこめたとしても、
心の中に秘める想いとして、
控えめにして重く垂れこめる
そんな歌声を心掛けてみた

「夜のボート」では出来るだけ高めのトーンで、
少し疲れていながらも、ただ絶望のなかにいるのではない
「いつか互いの過ちを、認め合える日が来るでしょう」
という言葉にすくわれる
どこかこれまでのふたりの関係をいくつしむような温かさ
そして、静かな波に漂うボートのリズムを感じ取る

つづく「私だけに」では、
できるだけ腹に響かせるようにして、
喉を通すだけの地声で語るような声を意識した
とりわけ
「義務を押し付けられたら、出ていくわわたし」
「つかまえるというのなら、飛び出していくわ」
の低音の部分は、
意思が強く表現される部分なので、
力を入れずに、
芯のある語りのような表現を意識した

ミニコンが終わってみれば、
どうしても感情が押さえようとしても出てしまいがちになったのを反省するのだが、
それはあのシェーンブルン宮殿の部屋で感じたひんやりとした暖炉に
また命を吹き込みたくなる願いだったのかもしれない

歌詞
夜のボート
部分 スキップ
部分 フランツ・ヨーゼフパート 歌わず

愛にも癒せないことがあるわ
奇跡を待ったけれど
起きなかった
いつか互いの過ちを
認め合える日が来るでしょう
夜の海に浮かぶ
二隻のボートのような私たち
近づくけれども
すれ違うだけで
(スキップ)
それぞれのゴール目指す
あまりに多くを望みすぎるよ
少なすぎるわ
人生のゴールは寄り添いたい
二つのゴールよ
一度私の目で見てくれたなら
あなたの誤解も
解けるでしょう(だろう)
夜の海に浮かぶ
二隻のボートのような私たち
近づくけれども
すれ違うだけで
スキップ終わり

それぞれのゴール目指す

ボートつけようとしても
わかってほしい 君が必要だよ
夜霧に巻かれ 相手見失う
信じてほしい 君を愛している
すれ違うたびに孤独は深まり
安らぎは遠く見える
「愛してる」

分かって 無理よ
私には

私だけに

嫌よ 大人しいお妃なんて
なれない 可愛い人形なんで
あなたのものじゃないの この私は
細いロープ だぐって登るの
スリルに耐えて 世界見下ろす
冒険の旅に出る 私だけ
義務を押しつけられたら 出て行くわ 私
捕まえるというのなら 飛び出して行くわ
鳥のように 解き放たれて
光 目指し 夜空 飛び立つ
でも見失わない 私だけは
嫌よ 人目にさらされるなど
話す相手 私が選ぶ
誰のものでもない この私は
ありのままの私は 宫廷にはいない
誰にも束縛されず 自由に生きるの
例え王家に嫁いだ身でも 生命だけは預けはしない
私の生命委ねる それは私だけに
私に

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