ミュージカルソングへの誘い
Contents 目次
No.31 ヘロデ王の歌
作詞 Tim Rice, 日本語詞.岩谷時子
作曲 Andrew Lloyd Webber
“ジーザス・クライスト・スーパースター”1971
曲への想い
No.12 ゲッセマネの園、
No.13 Heaven in my mind 彼らの心は天国に
に続き、同作品から3曲めの課題曲
場面は、
イエス・キリストがユダの裏切りによって捕らえられた後、
ピラト総督によってヘロデ・アンティパスのもとに送られる
彼は有名なヘロデ大王の息子
ヘロデ大王は、
ローマと良好な関係を築き、
エルサレム神殿を改築
猜疑心が強く、
身内を含め多くの人間を殺害している
その息子アンティパスに至っては、
猜疑心の強さを受け継ぎながら、
偉大な父に比べられ、
劣等感で心の扉を閉ざした狂王
として描かれている
(おそらく)歌詞のような投げかけがあっても
最後までキリストは何も反応しない
それだけに、
アンティパスの一人芝居になり
笑いと憐れみさえ感じ
狂王への愛着にもつながる
その出会いの場が、冒頭の絵画で描かれている。
(ジョン・バレンタイン・ハイト作 1762年)
シリアスなこのミュージカルのテーマにあって、
ロイド・ウェーバーは一服の清涼剤を加えたかったのだろう
この歌から連想するアクターは、市村正親さん、下村尊則さん
そしてCDで好きだったのは橋本さとしさん
実際の舞台では演じていないが、
マッチしているなあ、と恐れ入る
ミュージカルソングでありながら、
アクターとしての力量が問われる
恥じらいの一線を越えなければ
この歌に期待された境地には至らないことを知る
たまには狂ってみるか
歌詞
ジーザスさんよ 出会えて満足じゃ
名前が売れて 何よりだ
死人が目を覚ますって? 君の言う通り 神様だなぁ
そう 君はクライスト
聖なるジーザス・クライスト
水をワインに 変えてみるがいい ウン それができたなら 本当だ
やれ ユダヤのキング!
噂はお前のことばかり
たいしたもんだよ 大成功
でもそれが嘘ならば いやなに 嘘ではないはずじゃ
そう 君はクライスト
聖なるジーザス・クライスト
プールの上を 歩いてごらんよ
もし やれたら そうだ 釈放だ
やれ ユダヤのキング!
出来るはずだよ なぁ スーパースター
どうしてこんなになれたのか
ウゥム 私に見せてくれ
そこいらの奴と 違うとこを
そう 君はクライスト
聖なるジーザス・クライスト
パンのかけらで 私の家族
さぁ 養え 何故ためらう?
やれ ユダヤのキング!
ヘィ どうした? 君はクライスト ミスター・ワンダフル・クライスト
お笑い種だよ 神様だとさぁ
連れて行け 見るのも嫌だ!
二度と来るなよ 失せろ!
行け ユダヤのキング!
トットと出て行け!
失せろ 私の前から!
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