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あらためて知る・・ステロイドの副作用

前に「世界的に、副作用の面から

理想的なステロイドの維持量は

7.5mg(体重が少ない方は、5mg)以下」

と紹介した

 

どんな量であれ、やはり副作用は気になる

ステロイドもあらためてまとめてみた

 

こんなにあるんだ、と引いてしまう

特に怖いのが、

感染症、骨粗しょう症、そして精神不安定

この3つだけで

もう充分です!

 

ステロイドの副作用には、

生命予後に影響を及ぼしたり、

臓器障害を起こしたりするものがある

こうなると重症副作用とよばれ、

ステロイドは減量しなければならない

 

感染症

ステロイドは、

免疫機能で重要な働きをしている

好中球やリンパ球の機能を

低下させている

白血球の一種である好中球は

細菌感染の防御に重要な役割を果たしている

リンパ球はウィルス、真菌、結核菌などの

感染防御に必要なものである

したがって、病原菌にさらされる人込みを避けるか、

どうしてもが委縮しなくてはならないときには

マスクを着用して防御する

 

糖尿病

ステロイドの使用で血糖値が上がりすぎた場合には、

血糖降下薬の服用や、

ときにはインスリン注射が必要になることもある

 

消化性潰瘍

胃潰瘍や十二指腸潰瘍が出現したり、悪化したりする

あまり症状が強く出ないために発見が遅れ、

突然の大量吐血や下血で

初めてわかる場合もある

貧血の検査や便の潜血を調べるのもこのためである

胃粘膜を保護する薬剤や、

胃酸分泌を抑える薬剤を

必ず併用する必要がある

 

骨粗しょう症

ステロイドを大量に服用していると、

どうしても骨粗しょう症が起こってくる

その場合

激しい運動はできないし、

日常生活でも転ばないように注意することが必要

骨粗しょう症の程度は

「骨塩定量検査(デキサ)」で簡単にわかる

骨粗しょう症と診断されたら

十分にカルシウムを摂取し、

日光に当たることが大切

牛乳にはたくさんのカルシウムが含まれるので

牛乳もおすすめ

 

骨懐死

股関節が痛くなってきたら、

大腿骨頭懐死を疑う必要がある

この骨壊死は膝にもおこることもある

アルコールの飲みすぎでも起こる

早期診断に有効な検査はMRI検査

早ければ、ステロイドの減量とともに、

杖を使って歩行することで負荷を軽くし、

進行を防ぐ

壊死が進行して骨頭が破壊されてしまった場合には

人工関節置換術を行う

 

筋萎縮(ステロイドミオパチー)

筋肉が萎縮して

立ち上がりにくいなどの症状が出る

 

精神症状

「イライラする」「眠れない」などの症状

精神安定剤や睡眠薬が使われる

ときにはうつ病になったり、

まれに錯乱状態になったりする

この場合には減量とともに

精神科との連携プレーが必要になる

 

高血圧

ステロイドには体の中に塩分をためる働きがある

そのため長期に服用すると

高血圧がおこることがある

その場合

塩分制限と、場合によっては

降圧剤の服用が必要になる

 

白内障、緑内障

ステロイドの長期服用により白内障になることがある

年齢によるものもあり、手術も容易になっている

緑内障は眼の内部の眼圧が上がる状態

ひどくなると頭痛や吐き気を起こし、

放置すると視力が低下して失明することもある

 

その他

ムーンフェイス

にきび・皮膚線条

あざ

皮膚が薄くなったり、血管壁が弱くなりあざができやすくなる

 

(宮坂信之著「膠原病・リウマチがわかる本」法研)

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